「生ける者にとって必要なものは、死せるものにとって不要なものばかり」
これは、ある歌の歌詞の一節だが、
(私は信じていないが)死後の世界が仮にあるとしても、あの世には何もかも全て持っていけないという視点も忘れてはいけない。
人は身体一つの裸で生まれ落ち、その身体すら焼かれて、灰になって終わるのである。
生を終える最期の日までに必要な水と食料があれば足りるのだ。
そして、この世に置いていけるものも本当に僅かであり、たとえばこの文章もその1つだろうが、デジタルデータは大半が20年と残らず、印刷したとて世紀をまたいで人目に触れることは殆ど無い。
教科書などに転載されたもの以外に、100年以上前の文章が読まれることは無く、今から本気で残したいものがあるのであれば、直ぐにでも石板を彫り刻み始めることを薦める。
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